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省エネ性能 気密・C値 その1
COLUMN
2024/05/04

前回の断熱に続き、今回は気密についてです。

再三書かせていただきますが、お家の暖かさを決めるのは

断熱・気密、そして換気です。この三拍子でお家を暖かく保ちます。

どれか一つが欠けるだけで、本当に暖かい家はできません。

では気密について書いていきます。

最近、巷でもC値の話を聞くと思いますが、簡単に言うと、家の隙間の量です。

床面積1㎡あたりの隙間の大きさでC値が算出されます。

そもそもの気密の重要性ですが、住宅の気密化のメリットはいくつもあります。

まずは、外気の侵入を防ぐことで暖かさ、涼しさを持続させる。

内部の温湿度を安定しやすくし、季節や天候の影響を受けにくい。

騒音の軽減。隙間からの外部の音を遮断できる。

住宅の健全な換気を促す。さらには花粉や粉じんなどの侵入を防ぎ、

家中をクリーンに保つ。

デメリットもちゃんとあります。

気密がしっかり確保されるということは適切な換気が必要ということです。

そのために、換気設備もしっかりこだわる必要があります。

換気が不十分になるリスクをしっかりと管理すること。

そして、気密をするということは密閉することに繋がるので、

壁の中での結露のリスクが高くなります。

しっかりとした結露対策を講じた施工が必要となります。

最後に、一番重要なことですが、施工がものすごく難しい(専門性が高い)

ことです。

断熱も同じですが、確実な施工がすべてです。

そんな単純なことと思うかもしれませんが、これがすべてです。

これがなかなかできないので、日本でちゃんとした気密住宅が増えないのです。

なんちゃって気密住宅が一番タチが悪く、

暖かくもなく、換気も適切に行われず壁の中が結露しやすくと

家にとっても環境にとっても最悪なものになります。

そうならないためにも、しっかりとした気密への理解と

適切な施工をしている業者の選定が必須となります。

ここでは気密住宅の見極め方や安藤建築事務所が考える

ここまでできたら大丈夫というようなラインについても書かせていただきます。

本当に暖かい気密住宅の見極め方


まずは、気密住宅の見極め方から書こうと思います。

気になる建築会社が見つかったらいくつか質問をしてください。

まずは、全棟気密検査をしているか。

会社によっては、どこかの物件で計測したC値を

そのまま使いまわしているところや

全棟ではなく、時々検査をしているような会社は

候補から外すべきだと思います。

そして、気密検査の立ち合いや現場を見せてくれるかどうかも

重要なポイントです。

これらの質問は、あくまで気密住宅で後悔しないための

ポイントですので、その会社を否定するものではありませんので

その辺も踏まえてご検討ください。

全棟気密検査をするのは、性能にこだわる会社ではマストですので、

高性能住宅に自信があるからこそできることなのです。

そして、現場を見せてもらえるか、気密検査に立ち会いできるかという

ポイントは見られて困ることが無いくらいに

完璧に施工ができているという証です。

一番のポイントは気密検査です。

気密検査

ここを抑えればある程度は暖かい家が保証されます。

気密検査はわりと隠ぺいしやすいところであり、

立ち合いをしていない場合、本当の自分の家の数値が

定かではない場合があります。

検査は一回ではなく、何度か計測するのが一般的で、その中の

最も良い数値がデータとして残ります。

ここで重要なところが、

良い数値と悪い数値の差と最後に測った数値です。

気密検査は基本的に中間検査をします。

中間とは断熱・気密が終わった段階で、もし気密が悪かった時に修繕ができる

段階で行います。

最初の検査で数値が悪く、その後改善をして

数値が良くなればOKです。

逆に、何度か測って数値がどんどん悪くなる現場もあります。

この場合、改善工事もなかなか成果が出ません。

なぜ、どんどん数値が悪くなるかというと気密検査を行うときに

建物内部をかなり負圧にします。

負圧にすると、壁の中の断熱や気密シートを引っ張りますので、

その時にテープの剥がれや、断熱の剥離が起こるのです。

一部分だけ穴があけばわかりやすいですが、全体的に

隙間ができてしまうと、直すのは難しいです。

そして、これは家の耐久性にもつながります。

簡単に気密が破られるような施工をしてはならないと

いうことです。

こういったお家でも、数値結果は一番良かったものが採用されます。

ここで一つ断っておきたいことが、

どの会社でもというわけではありません。

気密検査の業者さんも言っていますが、

理想は3回、4回測った平均で数値を出すのが理想と言っています。

何度も検査をして、数値が落ちないことを確認する会社も当然あります。

この辺も、特に決まりが無いがゆえに、

耐久性のある気密とそうでない気密で分かれるのです。

しかも、これは気密検査を見学していないとわからないのです。

なので、自分たちのお家の検査の立ち合いはもちろんですが、

契約前に、何物件かの気密検査に立ち会うと良いと思います。

検査の見学は何件かあると、その会社の信頼性はぐっと増します。

気密工事は職人さんの技術が物を言うので、

物件数が多い会社だと、職人も多いので、

できる職人とできない職人で現場のレベルが全然違います。

ですが、実際のところそんなに何度も現場に行くのは難しいと思いますので、

必要なのは会社のスタンスだと思います。

見られても困らない会社はどんどん見に来てくださいといいます。

そこまで言われればある程度安心してよいと思います。

あとは全棟の気密の数値も聞きましょう。

しっかりやっている会社であれば包み隠さず教えてくれるはずです。

併せて、UA値を聞くのも忘れずに!!

あとは、その会社の断熱材と長期的な気密維持の取り組みを

どのように行っているかを確認できればほぼ完ぺきな

暖かいお家になります。

あとは換気になりますが、換気はまた別の記事で書きます。

次は、各断熱材による気密の考え方について書きたいと思います。

断熱と気密の種類


まず初めに、安藤建築事務所ではグラスウールに気密シート貼りをしています。

石川県でこの工法を採用して、なおかつ完璧な施工ができている会社は

おそらく数社しかありません。

そして、石川県で、気密住宅を謳っている会社のほとんどは

吹付断熱か、パネル工法になります。

県外の建材屋さんがびっくりしていましたが、石川県や

北陸はプレウォールなどのパネル工法の断熱がとっても多いようです。

プレウォール工法についてはうちの会社にも何度か営業マンが来て

説明をしていただきましたが、安藤建築事務所が採用を

していない理由をいくつか書きます。

まずは求めるUA値まで届かないことと、あとは気密の持続性、

そして、壁体内結露の観点で外しました。

気密の持続性についてですが、

プレウォール工法の基本的な気密のとりかたは、外部で気密テープを貼り

内部でコーキングやウレタン、テープでパネルまわりを気密処理

するという工法が多いのですが、

第一に外部のテープが雨の日では全くくっつかないという点、

そして、防水紙で守られているとはいえ、外壁からの影響を

受けやすい環境にあるため、気密テープの寿命を考えた

時に不安が残りました。

外部が難しい場合、内部でとれば良いと思うかもしれませんが、

かなりの凹凸をコーキングや、テープ、ウレタンで隙間を埋めます。

気密層が連続していないため、気密の保持能力が低い点が懸念されました。

あとは、メーカーは内部結露を起こさないと書いていますが、

あの説明はかなり懐疑的です。

フェノールフォーム自体は湿気を通しませんが、フェノールフォーム

が連続した外張り断熱であれば、間違いなく熱橋ができないので、

内部結露は起きないといえますが、

プレウォール工法は真壁工法なので、

柱や間柱との取り合いが必ず出ます、柱との取り合いのところには

多少のクリアランスがあり、さらに柱などが乾燥で痩せた場合、

その隙間が熱橋となり、室内側からの湿気がそこに集中し、

内部結露を起こす心配があるのではないでしょうか。

そこに対して補う方法が見つからなかったため採用を見送りました。

作業の速さや、施工の簡単さ、効率の良さは確かに良いかも

しれませんが、安藤建築事務所には合いませんでした。

次に、吹付ですがこちらも採用しない理由がいくつかあります。

まずは、パネルと同じで性能が求めるところに達しないという点と、

配線などがすべて断熱内部に入り込むため、極めて

リフォームが難しい点、解体時の分別の手間、

気密シートはいらないと謳っているが、やっぱり貼った方が

良いという話を何度も目にする点。

そして、気密シートを貼る場合の壁体内結露の懸念もあります。

基本的に、吹付は断熱本体の表面に気密層ができるため、

カット禁止です(種類にもよります)

その場合、80~85ミリほど吹き付けますが柱の面まで

約20mmの隙間ができます。

気密シートは柱面で施工をするので、20ミリの空間が空くことになります。

これが、のちのち怖いのです。

最初は隙間もなく、良い状態かもしれませんが、いずれ必ず性能は劣化します。

その特に、万が一、その20mmの隙間に外気が侵入した場合

確実に壁内部で結露が起きます。

透湿性の低いシートと透湿性の低い断熱材の間の湿気ですから、

逃げようがありません。

また、天井面に関しても、気密シートと断熱の間に空気層ができます。

この状態では、長期間性能を担保することは難しいです。

そして、パネル工法と同じで、木が痩せたり

吹付断熱表面が割れるという事例も実際にあります。

そうなると、心配になる点がいくつもあるので、

こちらもまた採用を見送りました。

最終的に残ったものがグラスウールに気密シート張りでした。

高性能グラスウール36kがあることで、

UA値もぐんと性能が上がります。

それにより、付加断熱無しでUA値の最高が0.34まで実現できます。

気密シート張りだと羊毛(ウールブレス)やセルロースファイバーなども候補にあがりましたが

性能が足りないのと、羊毛などはタッカーで止めるため、その部分が少し

凹んだ施工になるので、性能が下がるのを嫌っています。

今のところは高性能グラスウール36kがベストだと思っています。

また、良く見かけるのが、羊毛やセルロースで気密シートを貼らなくて

良いという会社が多いですが、絶対にダメです。

調湿系断熱材も必ず気密シート張りをしなければなりません。

外壁側で気密をとれば、調湿系断熱材が調湿してくれるといいますが、

残念ながら実際には吸湿する水蒸気もあれば一部は透過してしまうのです。

したがって、調湿系断熱材でも繊維系断熱材同様気密シートは

必須となります。

透湿抵抗は内部が一番高く外に低く


そして、繊維系断熱材と気密シート張り工法で最も大切なのが

内側が最も透湿抵抗が高く、外に行くにしたがって透湿抵抗を

低くしなければなりません。

この順番を間違えるとたちまち壁体内結露が起こります。

良い例が、昔の家です。

昔の家は外側に透湿抵抗の高い合板を貼り、内部に断熱材があって、

気密シートがありませんでした。その結果、壁の中は

水蒸気で溢れ、断熱は水の重みで下がり、合板は濡れ、

柱は腐ります。

これが昔から一定の会社が言うグラスウールの悪いところです。

理想は内部から気密シート、断熱材、防水シート、通気層の順です。

22条地域などで面材が必要な場所では

気密シート、断熱材、ダイライト又はモイスまたはプラスターボード、

防水シート、通気層の順になります。

ダイライトやモイス、プラスターは透湿抵抗値が合板に比べて

圧倒的に低いので、外壁側の施工に適しています。

外壁面に合板は、やはりリスクとしては高くなるので

使用を控えるべきだと思います。

長くなってしまいましたので、次回気密のその2に続きます。

気密その2はグラスウールと気密シートについての深堀と

C値の目安について書いていきたいと思います。

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